PROFILE
鈴木一弘写真展「神おわします」
神の存在を追求した個展
2012年
HCLフォトギャラリー 東京新宿御苑
伊勢神宮の正式名称は「神宮」。外宮、内宮を中心に、別宮、摂社、末社、所管社を合わせて125社からなる。
大鳥居で拝礼をし、一歩足を踏み入れると、そこは神おわします神域。参道の玉砂利を踏みしめ歩むと、御正殿は無論のこと、そこかしこに神の存在を感じる。天上から降る雨、雪、たちこめる霧、鬱蒼とした巨木の間から射す日差し、空気……それらすべてに。
そして、祭事に携わる奉職者たちの立ち居振る舞い、表情から読み取れる神への畏敬の念。そこにも、確かに神は存在する。
神嘗祭に合わせた「初穂曵き」、遷宮に先駆ける「お木曵き」「お白石持ち」。これらを行う神領民の心にも、神は常に存在する。故に、お宮参り、七五三、入学式、成人式、結婚式……人生の節目節目にも必ず神に感謝の祈りを捧げる。それが当然であるがごとくに。
平成25年は20年に一度の式年遷宮の年。社殿をはじめ、宇治橋、大鳥居から神宝装束などのすべてを新しくし、神にお宮遷りいただく時を迎える。